- 美容師インタビュー | 2019.05.06
新しいスタイルに挑戦するきっかけを作れる美容師でありたい【YAYOI~BRAINSfairy店小辰優次さん】
今回ご紹介するのは、阪急京都線烏丸駅から徒歩2分の場所にあるYAYOI~BRAINSfairy店の小辰優次さんです。
グランキューブ四条ビルの3階に入っているサロンで、ラグジュアリーで落ち着いた雰囲気が特徴です。
しかし緊張感というよりはどこか居心地の良さを感じるのは施術スペースは大きな窓から入ってくる自然光で明るく気持ちがシャキッとするからかもしれません。
ビルの3階に入っているサロンのため、大きい窓でも人目が気になることはありません。
▲(上)広々とプチラグジュアリーな施術スペース。(下)ダウンライトで癒されるシャンプースペース。
2019年4月から店長に就任された小辰優次さんは自分の得意分野を積極的に発信することで、お客さまがいろんなスタイルにチャレンジできるよう提案の仕方を工夫しているそうです。
現在のサロンワークと今後の目標をうかがいました。
トレンドを作っていく、異彩を放つサロンだと感じたYAYOI~BRAINS
――こちらのお店はお客さまに対してどんなことを大切にしていますか?
YAYOI~BRAINSで年に一度目標を決めるんですけど、今期はお客さまひとりに対してスタッフ全員がコミュニケーションを取れるよう意識することなんです。
知らない人だらけの空間って緊張しますからね。
自分が直接施術に関わる方じゃなくてもできるだけ会話して自分を知ってもらうことで、お客さまの緊張をすこしでも減らすことができればいいなとみんなで意識して行動するようにしています。
――美容師になったきっかけを教えてください。
高校生のときから友だちの髪を切ったりしていたんで、周りからの勧めもありましたね。
中学生のときに自分のお小遣いから出していた美容院代を削りたくて、自分の髪を自分で切るようになったんです。
最初は失敗しましたけどやっていくうちにだんだん整うようになってきて、高校生になってからは友だちの髪も切るようになっていました。
ぼくが高校3年生のときは就職氷河期で、大学で勉強するより手に職をつけたいと専門学校に行く人がすごく多かったんです。
自分がなにか技術を身につけるとしたら、美容師がいいなと思いました。
――YAYOI~BRAINSさんに入ろうと思ったのはなぜだったんでしょうか。
専門学校時代に観にいったヘアショーにYAYOI~BRAINSが出ていたんです。
ほかのサロンさんはロングスタイルを作っているのに対し、YAYOI~BRAINSだけがショートスタイルのモデルさんが出てきて異彩を放っていたし、それだけじゃなくてそのショートのスタイルがすごくかっこよかったんです。
そのときに強く惹かれて、後日お客さんとしてお店に行かせてもらいました。
当時、ボブからロングぐらいの長さにしている人が多かったんですけど、ここのお客さまはショートでおしゃれに決めている女性が多く新鮮でした。
得意としているスタイルが一般のお客さまにも響いているサロンなんだなと思ったんです。
▲現在はご自身がヘアショーに立たれ、スタイルを発信する立場となった。
新しいスタイルに挑戦するきっかけに自分がなる
――小辰さんは今年の4月に店長になられたそうですね。
いままでのサロンワークとどんな変化がありましたか?
上の立場になるからには自分がいちばん結果を出していないといけないと思うので、まず店長になるまえに、自分のサロンワークを見直しましたね。
SNSを強化したり提案の仕方を変えてみたりと、いままでと同じだけじゃなくいろいろ試してほかのスタッフにも伝えていけるようにしたいなと思うようになりました。
――具体的にどのような提案をされているのでしょうか。
いまはパーマを推しているんです。
パーマやってみたいけど、ダメージが気になるとか扱い方がわからないとかで手を出しにくい方が多いように感じます。
でもせっかくパーマやってみたいと思っている人がそういう悩みであきらめてしまうのはもっていないですよね。
だったら自分がヘアケアやスタイリングの仕方に力を入れたパーマスタイルを提案していることをアピールしたら、いままでやってみたいと思っていた人の背中を押すことができるんじゃないかなと思い、あえてInstagramやブログの写真
パーマのスタイルを多く載せてみています。
朝コテで巻く時間がない方などライフスタイルに合わせてパーマも提案するようになりました。
すると女性だけでなく男性のお客さまにも反響があって、やってみたいと言ってくださる方が増えてきているんですよ。
▲小辰さんが手がけたお客さま。
パーマスタイルのオーダーも増えてきている。
男性のお客さまはみなさんカットだけとかカラーだけっていう人がほとんどで、スタイルもマンネリ化してしまう方が多いんです。
そういう人にラフな感じでパーマもできるよって話してみると、次に来てもらったとき「前に言ってたパーマやってみようかな」って言ってくださりました。
ふつうに切るよりもスタイリングがしやくすくなり、パーマをリピートしてくださる方も増えてきましたね。
続けて積み重ねてきたことが美容師としての未来を開いていく
――サロンワークをしつつ、いくつものコンテスト出場している小辰さんですが、コンスタントにし挑戦しつづけるのはなぜでしょうか?
クリエイション(モデルを使って前衛的なスタイルを作ること)はやらなければわからないようなデザインのバランス感覚や技術が身につくんです。
デビュー前からクリエイションが好きで、デビューしてからは手あたり次第さまざまなコンテストに出ました。
何度も出ているなかで、やっぱりこうしておけばよかったとか、納得できないまま本番を迎えたこともあり、その課題を振り返っては次のコンテストに出るということを繰り返していたんです。
そうやって自分を見つめなおしてきたなかで学んだ技術が、サロンワークでも応用して使えるようになっています。
たくさん賞を獲っている後輩もいるし、結果が出ず悔しかったこともありますが、やらなければ結果は変わらないのでやめようとは思いませんね。
▲2018年の三都杯出場時のスタイル。
――美容師になってたいへんだったことはなんでしょうか。
デビューしたてのころは、なかなか指名してもらえずカットさせていただくお客さまが少なかったんです。
自分からアピールしないといつまでも美容師として成長できないと危機感を覚え、取引先の方からブログをやるようアドバイスしてもらったり、プライベートでも知り合った人には名刺を配ったりして、とにかく知ってもらうことから始めました。
たいへんだったけど、若手のうちからいままでずっと続けてきたからこそ、いま自分の土台ができていると思います。
東京ではリピートするお客さまが少なく、街でお店の宣伝したりとハングリー精神を持ってやっている美容師が多いそうなんです。
関西でもそういうハングリー精神がプラスされればいい方向に行くのかなと思って、いまやっているSNSや提案の仕方でちゃんと結果が出せればいいなと思いますね。
――今後の目標を教えてください。
店長という立場になり自分だけじゃなくて、ほかのスタッフをサポートしていけるような存在になれればいいなと思っています。
若手の育成も、お客さまに知ってもらうためにどう行動するかとかはアシスタント時代から考えてやってみたほうがいいと思うし、スタイル撮影とかもはやいうちから撮りためていくのがいいと思います。
自分もやりつつみんなもやってもらえるように導いていきたいですね。
▲YAYOI~BRAINSスタッフのみなさん
なにごとも続けて見なければわからないと話す小辰さんは、クリエイションや提案の仕方もいままでのやってきたことを続けつつ新しい形にすこしずつ変化させて試す柔軟さがある美容師さんでした。
小辰さんなら、いままでの自分にはなかったヘアスタイルを提案してもらえるのではないでしょうか。
ここで紹介した内容以外にも、HairDreの紹介ページでは最近の活動風景やメニュー内容なども確認できます。
ぜひこちらもチェックしてくださいね。
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