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    美容師インタビュー | 2017.12.01

    「愛されキャラ」から「頼れる美容師」に!【merci 濱﨑綾さん】

    みなさんこんにちは。
    ヘアドレPress編集部の大迫です。

    突然ですが、あなたは社会人1年目のことを覚えていますか?
    私の場合は、業務を覚えることに必死で、仕事なんてまともにこなせませんでした。

    今回ご紹介する濱﨑綾さんは、私とは違います。
    神戸の有名サロンmerciに入社した年から、コンテストで入賞するなど、高い表現力が評価されてきました。
    それから6年のアシスタント期間を経て、今年(2017年)の5月、濱﨑さんはスタイリストデビューしました。

    美容師として順調に歩んでいる濱崎さんですが、もともとは器用なほうではなかったといいます。
    アシスタントの6年のあいだ、どのような思いで努力を重ねてきたのでしょうか。
    スタイリスト1年目の今、大事にしていることを伺いました。

     

    コンテストの作品づくりの技術で、攻めたスタイルを提案

    merci濱崎さんインタビュー1

     

    美容師としてサロンワークで意識していることは何ですか?

    ちょっと攻めた感じの提案をするように意識しています。
    例えば、前髪を短めにして眉毛の上にしてみるとか、ハイライトを入れるとか
    その人があまりしたことがなさそうなスタイルを提案しています。

    merciは開店以来、ヘアデザインを通して、まだお客様自身が気づいていない魅力を引き出したい、という姿勢でサロンワークを行ってきました。
    私もその精神を受け継いでいると思っています。

    私自身、攻めたスタイルが好きで、ブリーチで金髪にしていますし、かりあげにしたこともあります。

    いつもと違う髪型に挑戦するのは少し勇気がいりますよね。
    でも変わりたいという気持ちがあれば、ぜひ挑戦してみてほしいです。

    「こんな髪型も似合うんだ」と思ってもらえるようなスタイルを実現したいと思っています。

      

    なぜmerciで働きはじめたのでしょうか?

    merci店内インテリア(merci店内_センスを感じるインテリア)

    美容学校で就職活動をしているときに、「カジカジH」で見つけたmerciに話を聞きに来ました。
    そこでオーナーの杉川や店長の小谷の作品を、カタログや雑誌で見せてもらって、ほんとにかっこいいって思ったんです。

    その年は小谷が、関西で一番難易度が高いといわれるコンテスト「三都杯」の決勝ステージに初めて上がった年でした。
    杉川も毎年世界規模で開催される「WELLA TREND VISION」というコンテストの、日本最終予選に出場していました。

    どちらの作品も攻めているけど、奇抜なわけじゃなくて、とにかくかっこよかったんです。
    それに、美容師がイメージを作品で表現する、サロン以外の世界があることを初めて知りました。

    自分もこの人たちのように、ステージに立って、作品をつくってみたい。
    そう思ってmerciで働くことに決めました。

     

    アシスタント時代から、作品づくりをしていたんですか?

    merci濱崎さんOCAPPA受賞作品(アシスタント1年目で受賞した、occapaデザイナーズ賞の作品)

    作品づくりは、アシスタント時代からやっていました。新人のうちからチャレンジさせてくれるサロンというのは、珍しいかもしれません。
    コンテストにも出場して、1年目のときに美容専門誌「ocappa」主催のコンテストで、デザイナーズ賞をいただきました。

    初めての受賞はうれしかったのですが、自分のイメージしているものがまだ完璧に表現できていないと感じました。
    もっと技術を高めて、イメージを形にできる美容師になりたいと思い技術を身につけてきました。

     

    「ここを変えたらもっとかわいくなる」提案力が養われたカットモデル探し

     

    ほかにも、技術を身につけたいと思ったできごとはありますか?

    merci濱崎さまのシザー(濱崎さんが4年間、毎日使っているシザー_使い込まれた道具の美しさがある)

    アシスタント2年目のときに、WELLA TREND VISIONの1次予選に通過して、エリアファイナルまで行けたんですね。
    でもその、2次予選の当日の朝、モデルさんの髪を調整しているときに、ハサミを持った手が震えてしまったんです。

    まだカットの技術が足りていないということを強く自覚しました。

    そこからは、さらにカットの練習に力を入れるようになりました。
    そして覚悟を決めるために、20万円のはさみを思い切って買ったんです。

    先輩からは「そんなに高くなくてもいいんじゃない」って言われました。
    でも絶対、美容師として活躍しつづけようと決めていたので、高すぎるとは思いませんでした。

    オーナーの杉川が使っているものと同じメーカーのもので、もう4年くらい愛用しています。

     

    カットの技術を高めるためにどんなことをしていましたか?

    カットモデルになってくれる人をハントして、とにかくたくさんの人をカットするようにしていました。
    カットモデルは、街に出てモデルになってくれそうな人に声をかけて見つけます。

    ただ闇雲に声をかけるのはなくて、うちのサロンを好きになってくれそうな人を探してピンポイントでお願いしていました。 

    声をかけるまでのあいだに、「ここを変えたらもっとかわいくなる」という点を見つけて、その人のスタイルに合った提をするんです。

    アシスタント時代にじっくりと取り組んだそうした経験が、デビューした今も、基礎的なカット技術と、ヘアスタイルの提案力として活きていると実感します。 

     

    負けず嫌いの頑張り屋から、信頼される美容師に

    merci濱崎さまインタビューカット2

     

    アシスタント時代に苦労したのはどんなことですか?

    私がまだメインアシスタントだったとき、別のサロンで働いている友達が、先にスタイリストデビューしたんです。
    私もスタイリストになると決めていたので、自分と同じようなことをしている同級生に負けていられないなって思いました。

    私けっこう負けず嫌いなんで(笑)。
    でも、もともと器用なほうではないんです。

    何でも努力を重ねて、少しずつ上達していく感じです。

    だからプライベートな時間は、今でもほとんどありません。
    休みの日はコンテストとかヘアショーの準備、新しい技術の講習とかセミナーで埋まっています。

    まとまった時間が取れたら、何か体を動かすことをしてみたいですね。
    例えば、壁を登るボルダリングとかヨガとか(笑)。

    merci店長小谷さまと出場したトレンドビジョンファイナル(merci店長 小谷さんのアシスタントとして出場したウェラWELLA TREND VISION)

    それでも、美容師になるという目標があったので、苦労したとは思わないです。
    一番つらかったのは、忙しさよりも手荒れでした。

    本当にひどくて、先輩から教えてもらった病院に通ったりしていました。
    でも最後に効いたのは、気合でしたね。

    目標に向かって、もうやるしかないって思っていました。

     

    濱﨑さんの頑張っている姿を見て、お客さんはどんな反応をしていましたか?

    オーナーのお客様は、アシスタントの私を、子どもや妹のようにかわいがってくださいました。
    みなさん、私よりも年上の方ばかりなんです。

    私が美容師デビューしたときには、お祝いのお花をたくさんいただきました。 
    「6年間ずっと見てきた子が、美容師になった」という、母や姉のような気持ちだったのかもしれません(笑)。

    今はその方たちが、美容師になった私を指名して、サロンに来てくださるようになりました。

     

    美容師デビューしてから、どんなことに気を付けるようになりましたか?」

    merci濱崎さんの美容師デビュー時(2017年5月美容師デビュー_沢山のお客様からお祝いの花の数々)

    アシスタント時代は、お客さんにかわいがってもらっていてもよかったんです。
    でもそれだけでは、一流の美容師とはいえません。

    美容師になった今は、頼られる存在でありたいと思っています。

    そのために、自分のことはしゃべりすぎず、お客様のお話を聞くようにしています。
    お客様のご要望に沿った提案をしっかりとして、信頼していただこうと努めています。

     

    要望に沿った提案とは、具体的にいうと?

    髪型の提案をするときに、お客様の生活になじむものを意識しています。
    普段、髪の毛をくくっているのか、帽子をかぶるのか、服はどんな感じなのか、といったことをくわしく聞きます。

    そして、お客様の生活スタイルに合った髪型をいくつか提案します。
    その中に、ちょっと攻めたニュアンスも混ざっています。
    新しいことにも挑戦してみてほしいんですけど、それはお客様の反応次第ですね(笑)。

     

    細かな部分も、聞いてみないとわからないことが多いんですよ。
    自分もこだわりが強くて、例えばカラーは抜けるような感じが、あまり好きではないんです。
    ヘアスタイルは、微妙な違いで好みがわかれることがあります。

    細部の好みまで汲み取ることができてこそ、お客様に頼ってもらえると思います。

     

    目指すのはカットもヘアメイクも一流の、頼れる美容師

     

    今年は、三都杯のデザイナーズ部門で、INFASパブリケーションズ特別賞と優秀賞を受賞されていますね。

    merci濱崎さん_三都杯競技前カット(三都杯デザイナーズコンテスト_競技前の1枚)

    三都杯は何度か出場しているんですが、今年はこれまでで一番、自分のイメージを表現できたと思います。
    アシスタント時代から学んできたことが、実際のクリエイションに活かせるようになった手ごたえがありました。
    でもさらに上には上がありますし、髪の毛に大胆に動きをつけるとか、もっと攻めてもよかったと思います。

    三都杯やWELLA TREND VISIONは、merciの先輩達が出場してきたコンテストです。
    自分も次の世代として引き継いで、さらに上の結果を残したいです。

     

    美容師として今後の展望を教えてください。

    merci濱崎さん

    コンテストでの優勝も目標の一つですが、自分のイメージを作品にしたいという思いも強いですね。
    あと、コンテストはいろんな規定があるので、自由な発想を形にできるヘアショーもやってみたいです。

    ヘアメイクにも興味をもっています。いつか最先端のコレクションで、ヘアメイクも手掛けてみたいです。

    とはいえ一番の目標は、お客様から「あの人に任せたい」と思ってもらえる存在になることです。
    コレクションでのヘアメイクも、ステージ上で行うヘアショーも、新しいスタイルを提案しなければいけませんし、失敗できない緊張感があります。
    だからこそ真剣に取り組めば、新しい技術を確実に身につけることができます。

    できることが多いほど、サロンでも幅広い提案ができます。
    多くの提案ができると、もっとお客様に喜んでもらうことができると思うんです。
    それが何より、美容師として信頼していただくことにつながります。

    将来的には、カットもヘアメイクも高い技術を持った、頼れる美容師になりたいですね。


     

    今年スタイリストデビューしたばかりの濱﨑さん。
    持前のデザイン力と負けん気で、近い将来、美容業界を代表するような美容師に成長されることでしょう。
    ここで紹介した内容以外にも、HairDreの美容師紹介ページでは最近の活動風景やメニュー内容なども確認できます。

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