- 美容師インタビュー | 2018.06.09
【京都・四条河原町の美容院 Befine coo AVEDA (ビファイン クー アヴェダ)】ご縁を大切にして、 「生涯パートナー」に。 森下容道さん
みなさん、こんにちは。
ヘアドレPress編集部の山内です。
今回は、京都・四条河原町エリアの美容室「Befine coo AVEDA」さんをご紹介します。
京都・四条河原町の美容院 Befine coo AVEDA (ビファインクー アヴェダ)のご紹介
京都のデザイナーサロンBefine(ビファイン)とは?
2018年で30周年を迎える京都随一のデザイナーズサロンBefine。
京都市内に6店舗と、滋賀南草津に姉妹店が1店舗あります。
それぞれのサロンで店舗のコンセプトは違いますが、コンテスト実績や業界誌などで取り上げられることも多く、技術力とデザイン力に定評のあるサロンです。
ちなみにBefine の後に来る単語のアルファベットの頭文字が店舗ができた順番になっているそうです。
①Befine ⇒② ACT2 ⇒③ becs⇒④ coo AVEDA ⇒⑤ dyhas⇒⑥ eha AVEDA
AVEAD(アヴェダ)とは?
Befine coo AVEDAは京都発のアヴェダコンセプトサロン。
AVEAとは、1978年にアメリカ・ミネソタ州で生まれた世界的なオーガニックブランド、
世界3大医療の一つであるアーユルヴェーダの流れを汲み、「美容」「健康」「地球環境」を三位一体としてとらえています。
原材料からパッケージに至るまで、人と地球に配慮した一貫した活動が世界的な支持を得ています。
Befine coo AVEDAではカラーやスパなどでこのAVEDAのアイテムを全面的に体験できる、日本でも数少ないサロンだそうです。
サロンデータ
営業時間 | 【平日】10:00~19:00(パーマorカラー最終受付18:00)、【金】10:00~20:00(パーマorカラー最終受付19:00)、【土・日・祝】10:00~19:00(パーマorカラー最終受付18:00) |
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定休日 | 毎週月曜日、第1・第3火曜日 |
住所 | 京都府京都市中京区新京極通四条上ル中之町585 DK四条ビル2・3F |
席数 | セット面13席 |
メニュー・料金 |
カット:¥6,480(税込) カット×AVEDAカラー:¥13,500(税込)〜 ※別途ロング料金あり カット×パーマ:¥12,960(税込)〜 詳しくはコチラ>> |
スタッフ数 | スタイリスト7人/アシスタント4人 |
交通アクセス | 京阪祇園四条駅徒歩5分、阪急河原町駅3分 |
サロンの特徴 | 駐車場あり/最寄駅から徒歩3分以内/10時以前の早朝OPEN |
サロン周辺地図
四条河原町交差点北西角のみずほ銀行の横の裏寺町にぬける路地を入って 約20メートル先のファミリーマートの上です。※オーパ裏口を出て、左すぐ※ゑり善の真裏
今回の取材にご協力いただいた、ディレクターの森下 容道さん。
初めてお会いしたのですが、インタビューの合間に
「髪を染めて、時間が経つと、オレンジっぽくなってきませんか?」
「伸びてくると、耳の後ろのあたりがハネてきますよね」
「山内さんの場合は、もっと内側に収めて、ボブっぽくしたほうがいいと思いますよ」
などと言い当てられて、さすがプロ! と感動しました。
高校生の頃に美容師になろうと決め、十代のうちにそれを実現した森下さんは、今どんな思いで美容師をつづけているのか。お話をうかがいました。
きっかけは、地元の美容室での大失敗。
美容師になろうと思ったきっかけは?
僕は兵庫県の田舎町出身なのですが、中学時代のある日、カットに行くと次の日に学校に行きたくないと思うほどのビックリヘアになりました。
なんとかせねばと自分で直してみたところ、ちょっとおもしろくなってきたんですよね。
高校生になると友達の髪も切らせてもらうようになって、それがすごく楽しくて。これをやっていこうと思いました。
極めて単純な理由です(笑)。
その後京都に出て来て、通信制の学校に通いはじめました。
やってみたいことはたくさんあったので、すぐに美容師にはならず、古着屋、派遣バイト、祇園のクラブなど、アルバイトをしながら勉強をしていました。
いま思えば、美容師ではなかったそのときの経験がものすごく活きています。
美容師になったのはいつですか
(Befine入社当時の森下さん)
19歳のときに、Befineに入社しました。
母親の他界をきっかけに、覚悟を決めて美容の道に入りました。
スタイリストデビューは4年目です。
27歳のときに、新店舗出店のタイミングも重なり、店長を任せてもらえることになりました。運だけは良いんですよね(笑)。
いまはディレクターというポジションにいます。
まだまだバリバリのサロンワーカーですが、会社運営にも携わり、CS(顧客満足)とES(従業員満足)の両面を高められるかを考え、社長ご夫妻をはじめ、幹部スタッフと共に、日々創意工夫、改善をしています。
クリエイションでの活動について教えてください。
10年目くらいまでは年に3、4個はコンテストに出ていましたね。
2009年に関西で一番難易度が高いと言われる「三都杯」のグランプリを戴いたんですけど、その前後の年が一番出てたかな。27歳くらいのときです。
いまも、スタッフと共にチャレンジは続けています。
今年(2017年)は世界的なオーガニックブランド、AVEDAが主催するフォト・コンテストで、グランプリを戴きました。
(2009年 27歳で関西で一番難易度が高いといわれる三都杯でグランプリを獲得!)
(AVEDAフォト・コンテストでの森下さんの作品と、世界大会の様子)
入社当時、すでに差が開いていた同期との距離を埋めていく苦労。
美容師になって、一番苦労したことは?
僕が美容師になったころは、ちょうど美容ブームだったんです。入社希望者が100人くらいいたりして。
だから、同期は選りすぐりのひとばかりなんですよね。
僕は何も知らなくて、5月ごろに「入社できますか?」くらいの感じで電話したんです。
いま思えばとんでもない話ですね……。
もう新卒の募集は終わっている時期だったんですけど、奇跡的に面接を受けさせてもらえて、そのまま入社が決まりました。
何もわからないまま入社したものの、すでに同期との技術の差がすごくありました。
通信制の学校に通っていたため、実技の授業はほとんどなかったんです。
シャンプーだけ見ても、みんなめちゃくちゃ上手いんですよ。心底ヤバい、と思いましたね。そこからは必死でした。
いい同期、ライバルに恵まれて引き上げてもらえました。
(同期入社のメンバー。いまでは全員が各店で責任あるポジションで活躍されている)
「信頼」がなければ、髪は切れない。
美容師として、サロンワークで意識していることは?
お客さまとの信頼関係を築くことですね。
僕がクリエイティブなチャレンジをずっとつづけてきたなかで、もちろん技術的なことも学んだんですけど、なかでも一番大切だったのは、モデルさんとの信頼関係でした。
クリエイションだと、すごく大胆に切らせてもらったり、夜遅くまで付き合ってもらったりするので、信頼関係がないと成り立ちません。
それってお客さまが相手でも同じことなので、クリエイションをやっていてよかったなと思います。
お客さまとの信頼関係を築くために心掛けていることは?
まず、そのお客さまを知ること。
誰でもはじめて会ったひとに、ずけずけとあれこれ聞かれたくないですよね。
でも、ライフスタイルを何も知らないままで、髪型だけ提案するっていうのは違うんじゃないかなと僕は思っていて。
なので、そのお客さまが普段どんな生活を送っていて、どんなことを思って、どんなことが好きで、ということを、できるだけ少ない質問で理解できるようにしています。
ヘアスタイルに関しても、お客さまの気持ちを先回りして提案できるように心掛けています。
そのために、ぱっと見た印象で、3つはスタイルを考えます。
基本感覚派ですが、自称理論派でもあるので(笑)、少し変わる、まあまあ変わる、ものすごく変わる、とざっくりした仮説を立てていくんです。
3つとも提案したほうがよさそうだったらぜんぶ提案してみるし、ある程度お客さまのなかでなりたいイメージが定まっているときは、それを踏まえながら提案していきます。
そのひとのために考えようと思ったら、3つくらいすぐに出ますよ。野生の勘です(笑)。
美容師をしていて、一番やりがいを感じることは?
「ご縁が大きくなっていくこと」です
デジタル時代であっても、美容の仕事は人と人、毎日のサロンワークからご縁が深まったり、大きくなったり、重なったり・・・・最高のやりがいです。
たとえば、親子三代で来ていただけることがすごく多いんですね。
お客様にお子さんができて、子供がいると大変だからお母さんも一緒に来てくださって、そこから「わたしも切ってもらおうかな」「子供のカットもしてね」と繋がっていく。
プライベートの経験で、サロンワークに役立ったことは?
結婚して、子供ができて、以前よりも女性の気持ちや時間の使い方を深く考えるようになりました。
主婦の方といってもそれぞれで、美容院にかける時間はできるだけ早く終わらせたいというひともいれば、思いきりリラックスしたいというひともいますよね。
逆に働いている女性だと、仕事を忘れられる癒しの時間をサロンに求めているんだなとか。
わかっていたようで、理解できていなかったことに気がつきました。
それから、息子が二人いるので、パパ活も頑張らねばですね。
家族との時間がまだまだとれていないので、自分自身の時間の使い方が課題です(笑)。
(パパ活頑張り中の森下さん)
何よりも繋がりを大切にして、「生涯パートナー」に。
今後の展望について教えてください。
「生涯パートナー」になれるよう目指しています。
お客さまのなかでは、1年目のころからの付き合いの方もいらっしゃいます。
中学生だった子が、もう就職していたりして。恋愛の話なんかも聞いたり、仕事の話があって、家庭の話があって。
ずっと通える美容室でありたいし、ずっと関わっていける美容師でありたいと思っています。
それは、スタッフに関しても言えますね。ずっと一緒に働けたら、それがベストじゃないですか。
ベテランのスタッフと若手のスタッフがいるなかで、ベテランはお母さん世代をメインに、若手は娘さん世代、その次の世代がお子さんを、と繋げていけるのが理想ですね。
いま、それが形になってきているので、さらに頑張っていきたいところです。
(ディレクターとして後進の育成に取り組まれている)
数々のコンテストなどで記録を残す実力を持ちながら、自分のことは「運だけでやってきました」「野生の勘です」と謙遜して話す森下さん。
技術を高めるために自分が努力することはあたりまえ。
それよりもお客さまやスタッフ、家族が大切で、「繋がり」が広がっていくことが楽しい、という森下さんの姿勢は、信頼できる何よりの証ではないでしょうか。
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