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    美容師インタビュー | 2018.03.14

    【兵庫・川西市の美容室TREAT】好きなことがぎっしり詰まった美容師は天職!

    みなさんこんにちは。
    ヘアドレPress編集部の大迫です。

    あなたは自分の職業が天職だと思いますか?
    それともこれから見つけたいですか?
    私は今でも探している途中です。

    兵庫の人気サロンTREATの麻生佑真さんにとって、美容師は天職だそうです。
    麻生さんはどんな経緯で美容師が天性の職業だと思うようになったのでしょうか?
    美容師の仕事にかける思いとともにうかがいました。

    はじめはなにげなく選んだ美容師の道

    美容師になったきっかけを教えてください。

    はじめて美容院で働いたのは、16歳のときです。
    今から18年前のことですね。
    どうしても美容師になりたかったというより、服装も髪型も自由やからという、それだけの理由で美容室をバイト先に選びました(笑)。
    僕は高校を中退していました。
    せっかく自由を得たのに、ルールで縛られるのが嫌やったんです。

    実際に働いてみてどう感じましたか?

    サロンで働いてみると、お客さまに直接対応して喜んでもらえることが想像以上に面白くて、週に5日か6日、朝から晩まで働いていました。
    空いた日は通信制の高校に通って、高校を卒業すると、美容学校に入学しました。
    美容学校も、働きながら通える通信制でした。
    でもこのときも、まだ僕は美容師を一生の仕事にしようとは思っていませんでした

    仕事は嫌いではなかったですし、美容師の免許を取って手に職をつければ食うに困らないやろうとは思っていました。
    ですが他にもある選択肢のひとつくらいに考えていたんです。

    別の仕事をしたから気が付いた美容師の面白さ

    麻生さんインタビュー風景

    実際に別の仕事をしたんですか?

    そうですね。
    美容学校を卒業した21歳のとき、僕はサロンを辞めてしまいました。
    5年間、同じところで働いて、美容師しか知らなかったので、別の仕事も経験してみたかったんです。
    僕はお酒や車が好きなので、居酒屋や車の販売店で働きました。
    休みはあるし、給料も悪くないし、仕事内容も美容師より楽でした。
    だけどこれを一生の仕事にできるだろうかと考えると、長くは続けられないと思いました。どんな仕事にも変化はあるのかもしれませんが、美容師の仕事に比べると単調やったんです。

    美容師の仕事はどんなところが面白いのでしょうか?

    美容師の仕事は、同じ髪型を希望されても、お客様の髪質やライフスタイルなどに合わせて、おすすめのスタイルは大きく変わります。
    一人ひとりに合わせた施術が必要なんです。
    僕は飽き性で、同じことを繰り返すのは苦手ですが、変化が多い美容師の仕事なら続けられると感じました。
    僕も楽しく働けてお客も喜んでくれるんやから、こんないいことはありませんよね。
    お金や休みよりも、やりがいのある仕事をしたい。
    そう思えたのは、別の仕事を経験したからです。
    一年間、別の仕事をしたあと、22歳のころにまた美容師に戻りました。

    25歳で自分のサロンをオープン

    美容師の世界に戻ってきたとき、具体的な目標はありましたか?

    27歳までに自分の店を持つことを目標に決めました。
    16歳のときにサロンで働きはじめたので、その10年後には独立できればいいなと思ったんです。
    独立を目指そうと考えたのは、もっとお客様に喜んでもらえる対応をしたかったからです。
    例えば、サロンで使っているシャンプーやカラーの薬剤は、雇われている立場やと変更することができません
    でもオーナーになれば、自分がいいと思ったものだけを揃えられます。
    サロンにやってくるお客様の満足感は、美容師の技術はもちろん、使っているシャンプーの質とか店内のインテリアとか、さまざまな面が影響します。
    僕は自分で納得できるものだけを集めて、もっとお客様に喜んでもらいたいと思いました。

    自分自身の技術を向上させたいと思ったりもしましたか?

    それは思いましたね。
    美容師に戻ってから、3店舗で働きました。
    そのどれもが、技術は実際の仕事のなかで先輩のやり方を見て習得すべきだという方針で、体系的に技術を教えてもらうことはありませんでした。
    それである程度は上達しても、もっといろんな技術を習得したいと思うと、雇われている立場に限界を感じるようになりました。
    技術を学べるセミナーは働いているサロンの方針などによって、自由に参加できないこともあります。
    頑張りたくても頑張れない壁があって、自分で店を持ったほうがしたいことができると思いました。
    それで僕は2009年、25歳のときにTREATをオープンしました。

    コンテストで培ったことをお客様に還元

    撮影風景▲撮影仕込み中の麻生さん

    サロンをオープンさせてから、新しいことに挑戦したそうですね。

    独立して数年間は、来てくださるお客様の数も順調に伸びていました。
    店の経営がうまくいっていると、それだけで僕は安心してしまって、ダレてくるというか向上心を失っているような状態が続きました。
    あるときからだんだんと売り上げが落ちてきて、このままではだめやと思うようになりました。
    4年前、東京のメイクスクールに通い始めたのが転機でした。
    撮影やメイクを学べる美容師のスクールは大阪にもありますが、近場で簡単に通えるとすぐにサボってしまう気がしました。
    時間と労力とお金をかけて東京に通う、簡単には逃げられない環境が僕には必要やったんですね。

    このスクールには月に2回ほど、店が休みの日に通うようになりました。
    そこには全国から、技術をもっと高めたい、新しいスタイルを生み出したいというやる気のある美容師さんたちが集まってきていました。

    年齢もバラバラで、美容師のコンテストで賞をとっている実績のある方もいました。
    モチベーションの熱量がすごく高い人たちから刺激を受けて、僕も美容師のコンテストに出場するようになりました。

    svk同期▲メイクスクールの同期生と講師の先生方

    2017年の三都杯をはじめ数々の美容師のコンテストで入賞されています。
    コンテストに出場して培った技術は、サロンでお客様に接するとき、どんなところに生きていますか?

    トロフィーなど※トロフィーなどが飾られている店内の棚は、麻生さん自身がつくったもの。
    材料も好きな風合いのものを探して制作した

    コンテストの作品作りをはじめたころは、普段とは別の頑張りすぎたデザインを作っていましが、最近では頑張りすぎないというか、あまりそこの区別を意識しないで作る作品が多くなったかなと思います。
    ヘアだけっていうよりは、モデルさんの雰囲気やファッション、メイクとトータルで客観視した目線で考えているので。

    作品づくりに取り組み、ちょっとした違いでもバランスの良し悪しが判断できるようになると、サロンでも細かな調整ができるようになります。
    前髪ひとつにしても1ミリ長いほうがいいとか、短いほうがいいとか、細部までお客様に合わせたスタイルを提供できるようになったと思います。
    全体のスタイルに関しても、どんなものが似合っているのか見極める判断力がつきましたね。

    それに僕がコンテストで賞を取ると、お客様も喜んでくれるんですよ。
    美容師としてお客様の要望に応えるのは当たり前のことやと思います。
    そこにプラスして、僕が常に向上心を持っていることを知っていただくのも、お客様の満足感につながる気がします。
    やっぱり自分のヘアスタイルをつくってもらうなら、現状の技術に満足している美容師より、さらに上を目指して頑張っている美容師のほうがいいですよね。

     

    好きだから追求したくなる美容師の仕事

    美容師仲間と▲クリエイションを始めたのがきっかけで知り合った美容師仲間たち

     

    なぜ向上心を持ち続けられるのだと思いますか?

    この仕事が好きやからやと思います。
    お客様一人ひとりに合わせたヘアスタイルをつくることが美容師の仕事です。
    そしてお客様に喜んでもらうことが、僕は根本的に好きなんです。
    店が休みの日に、作品の撮影やセミナーなどを受講をしていても楽しいですね。
    店の外で誰かと会うときも相手は美容師ばかりで、くだらない話もしますが、美容師の仕事について真面目に話し合ったりもしています。
    仕事と趣味が一緒になっているんですね(笑)。
    休みもいらないと思える美容師という職業は、僕にとって天職かもしれません。

     

    別の仕事をしたり、新しいことに挑戦したりする経験を通して美容師が天職だとわかったんですね。

    そうやと思います。
    しかも最近、仕事の面白味が増しているんですよ。
    やる気のある美容師たちと知り合って刺激をもらっていますし、コンテストに出場するようになって、追求したいことがいくらでも出てきています。
    常にヘアスタイルやメイクのことを考え続けるようになりました。
    自宅で飼っている犬の散歩をしているときも、考えているのは新しいヘアスタイルのことだったりします。
    そこにいる鳥を見て、この美しい形や色合いをヘアスタイルで表現できないだろうかと考えていました。
    さすがに考えすぎですよね(笑)。
    このとき得た着想は、2017年の三都杯の決勝で披露したヘアスタイルになりました。

    川の写真▲麻生さんがクリエイティブの着想を得た散歩コース

    三都杯の様子▲2017三都杯デザイナーズコンテスト決勝大会の様子

    これからの展望を教えてください。

    これからはサロンワークを続けながら、ファッションの世界でヘアメイクの仕事にも携わきたいという目標を持っています。

    どんな要望にも高いレベルで応えられる美容師が理想です。
    深く狭く一つのことを追求するのは、飽き性の僕には合っていません。
    同じ美容の分野でも、浅く広く興味を持って積み重ねてきたものが、今の僕をつくっていると思います。

    これからも様々な技術をバランスよく深めていって、全体的な仕上がりを追求したいですね。
    カットもカラーも、店のインテリアもサロンのことで適当にやっている部分はありません。
    お客様には、何か一つでも気に入ってもらえるところがあれば嬉しいです。
    そして僕のサロンを選んでくれた理由を聞いたとき、誰もがはっきりと答えてくれるようになればいいですね。

     

    向上心を持ち、片時も美容師であることを忘れない麻生佑真さん。
    美容師という職業が心から好きだということが伝わってきました。
    美容師が天職だと言う麻生さんに髪を切ってもらう人も幸せだと思います。

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