- 美容師インタビュー | 2018.05.22
【大阪・高殿の美容室iberté】美容師が楽しんでいるからお客さまも楽しい
みなさんこんにちは。
ヘアドレPress編集部の大迫です。
今回は大阪市旭区高殿にある美容室「liberté(リベルテ)」さんにお邪魔してきました。
旭区高殿にある美容室「liberté(リベルテ)」のご紹介
地下鉄谷町線、関目高殿駅から1号線沿いにまっすぐ北上。
阪神高速森口線の高架手前あたりにハサミマークのロゴが見えてきます。
こちらが今回うかがうlibertéさん。
▲オーナーの杉浦さんが待っていてくれました♪
▲NYブルックリンをイメージしたモダンな雰囲気のお店です
サロンデータ
営業時間 | 水曜日~月曜日10:00~20:00 (カット最終受付~19:00、カラー・パーマ最終受付~18:00) |
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定休日 | 毎週火曜日・第2・第3火曜日に続く水曜日 |
住所 | 大阪市旭区高殿6丁目25‐1 1F |
席数 | セット面3席 |
メニュー・料金 |
カット:¥4,644(税込) カラー:¥6,480(税込)〜 ※別途ロング料金あり パーマ:¥6,480(税込)〜 ※別途ロング料金あり 詳しくはコチラ>> |
スタッフ数 | スタイリスト3名 |
交通アクセス | 京阪線森小路駅より徒歩5分・関目駅より徒歩8分・谷町線関目高殿駅より徒歩5分 |
サロンの特徴 | 4席以下の小型サロン/駐車場あり/19時以降の受付OK |
サロン周辺地図
美容室libertéのオーナー兼美容師の杉浦徹哉さんは、お客さまに喜んでもらえる美容室の仕事が大好きだそうです。
どんなことでも気軽に話せる居心地の良さと、美容師のコンテストで入賞する高い技術で、一度来るとリピーターになる人も少なくありません。
高い技術と、距離の近い接客を両立したlibertéのスタイルにたどりつくまでに、杉浦さんはどんな経験をしてきたのでしょうか?
東京の美容師さんにあこがれても、街の雰囲気は大阪が好き
美容師になりたいと思ったきっかけを教えてください。
子どものころ、理容師のおじに髪を切ってもらっていました。そのたびに1000円、お小遣いをくれたんですよ。小学生ぐらいのころって1000円は大きいですよね。
「おじさんみたいに人の髪を切れば、お金持ちになれるんや」って、はじめはちょっと不純な気持ちで、散髪屋さんにあこがれていました(笑)
中学生のころからは、おじの仕事を手伝って、空いている時間にパーマなどのやり方を教えてもらいました。
実際にやってみて楽しかったというのが、今の仕事をするきっかけになっていると思います。
散髪屋さんといえば理容師ですが、美容師になったのはなぜですか?
僕が中学生のころって、木村拓哉さんが美容師役のテレビドラマ「ビューティフルライフ」がはやったり、男の子の中にも美容室に行く子が出てきたりしていました。
時代的に美容師にあこがれやすい環境があったんです。
大阪の美容専門学校に通うようになりましたが、自分の髪をカットしてもらうために東京の美容室にも行ったりしていました。
東京に行ったのも、単純にあこがれがあったからですね。
当時はファッション誌に載っている美容師さんも、大阪の美容学校で講師をしている美容師さんも、ほとんど東京の人でした。
だから僕も東京で、実力のある美容師さんの技術を体感したいと思いました。
東京へのあこがれがあった杉浦さんが、なぜ大阪で働くようになったのでしょうか?
人や街の雰囲気は、大阪のほうが自分に合っていると思いました。
誰とでも親しみやすい感じが、居心地がいいのかもしれません。
僕は美容師として毎日お客さまと接していますが、実は緊張しいなんです(笑)
はじめて行く美容室だったら、予約時間の15分前くらいに着いて、店の前をうろうろしてしまいます。
店の中に入って美容師さんが忙しくしていると、何だか気まずいじゃないですか。
libertéに来られるお客さまには、気をつかわずにリラックスしてもらいたいと思っています。
僕を含めて3人いるスタッフの仲もいいですし、お客さまとの距離感も近いんですね。
初めて会ったお客さま同士がしゃべっていたり、うちの店には人と人の壁をなくすような空気感がありますね。
長く愛されている町の小さな美容室って、お客さまと美容師の距離感が近いですよね。
そんな雰囲気に近いのかもしれません。
大型店に勤めながらコンテストに出場して鍛えた技術
libertéの雰囲気は、「町の小さな美容室」に近いということですが、杉浦さんがはじめて勤めたのは大きな美容室ですよね。
そうですね。
はじめて勤めたのは、複数の店舗がある大型店で、そこでは20歳から26歳まで働いたんです。
はじめのころ、美容師デビューするまでの3年間は、技術を身に着けることに必死でした。でもある程度、仕事ができるようになってくると、次に自分は何を目指せばいいのか将来の目標がわからなくなってしまいました。
そんなとき、美容師の技術を競うコンテストの観覧に連れて行ってもらう機会がありました。
「こんなにかっこいい美容師の世界があるんや」と思って、翌年の2011年に僕も参加させてもらいました。
杉浦さんは2011年に、全国でも屈指の難易度のコンテスト、三都杯で入賞、WELLA TREND VISION awardのファイナリストに選出されておられます。
初出場とは思えない結果を残されています。
▲2011年のコンテスト入賞作品(右:WELLA TREND VISION award・左:三都杯)
コンテストの準備の期間は、遅くまで練習したりして辛いこともありましたが、楽しかったですし賞もいただくことができました。
ですがこの結果が、自分の美容師としての将来にどうつながるのか、イメージができませんでした。
たしかにコンテストを目指したお陰で、かなり技術が上達して、カットするスピードも目に見えて早くなりました。
「この上達した技術で、もっとお客さまが満足するヘアスタイルをつくれる」と、今ならわかるんですが、当時はそこまで考えられませんでした。
賞を取ったからといって、サロンワークでは急にお客さまが増えることはないですし、本当に今までよりもお客さまが喜んでくださっているのか、わからなくなってしまいました。
そして美容師としての将来に悩んだ末に、26歳のときに最初の美容室を辞めたんです。
美容師の世界を離れて見えた次の目標
▲杉浦さんが愛用しているlibertéのロゴ入りアールシザーと、愛着を持つために「エドワード」と名付けたロングシザー
最初の美容室を辞められたあと、別のところに勤めたんですか?
最初のお店を辞めたあと、美容師として東京に行こうかと考えましたが、方向性が違うような気がしました。
自営で電器屋をしている父に自分の将来について相談すると、「仕事で迷っているなら、いろんな仕事の手伝いをしてみろ」と言われて、父のところで働きはじめました。
父はリフォームもしていたので、その工事とか、壁紙の張り替えをしたりとか、内装関係の職人さんの手伝いをしました。
しばらくすると「これを続けるのは僕には絶対無理や」と思いました(笑)
違う仕事をすればするほど、また美容師をやりたい気持ちがよみがえってきました。
こういう気持ちになることを父はわかっていて、僕に仕事を手伝わせたんだと思います。そして僕は「2年後に自分の店を持つこと」を目標にして、美容師に戻ることに決めたんです。
タイプの違う2店舗で働いたからこそ生まれたlibertéのスタイル
次はどんな美容室で働いたんですか?
個人経営の小さな美容室で働かせてもらいました。
最初に働いたのは大きなお店だったので、個人経営の美容室では、どんなことをしてお客さまに喜んでもらっているのか、働きながら学びたいと思っていました。
働いてみて驚いたのは、技術よりも接客が大事だというオーナーさんの方針でした。
僕は技術があってこそ、接客の良さが生きてくるのだとばかり思っていました。
その思いは今でも変わりません。
でも接客を優先しているこの美容室にも、多くのお客さまが来られていて、「こういう考え方もあるんやな」と勉強になりました。
町の小さな美容室というのは、お客さまと美容師の距離感が近いんです。
いくつも店舗があるような大きな美容室は、お客さまと近づきすぎない距離感で接するという場合が多いんですね。
他のお客さまがうるさく感じられるかもしれないので、話は盛り上がりすぎないほうがいいというような考え方ですね。
一方で、僕が働いた個人経営の美容室は、プライベートな話もしますし、お客さま同士やスタッフも交えた会話で盛り上がることだってあります。
どちらのやり方も正解だと思いますが、両方を知ることができて、自分に合った美容室のスタイルを見つけるための良い勉強になりました。
はじめの目標通り、2つ目の美容室で2年ほど働かれて、2013年の10月にlibertéをオープンしたんですね。
お店の方針として、お客さまとの距離感の近さを大切にするようになったのはなぜですか?
▲店内のいたるところにお客さまやスタッフの知り合いからプレゼントされたグッズが並ぶ
そのほうが僕自身、居心地がいいと思いました。
libertéのお客さまも同じように感じておられるようで、僕も働いていて楽しいですね。
ヘアスタイルのことはもちろん、趣味や家族のことなどプライベートな話題でも盛り上がりますし、旅行先のお土産をいただくこともあります。
壁にかけてあるアンティーク調の時計や、飾ってある小物などもお客さまからいただいたものなんです。
握手券付きのCDを大量に買ったものの、置き場に困ったお客さまの代わりに店に置いて、欲しい方に差し上げたりもしています(笑)
お客さまとはそういう近さがありますね。
いろんなお話をしていると、ヘアスタイルの好みや、どんなライフスタイルなのかもわかります。
お客さま一人ひとりに合わせたヘアスタイルをご提案し、それをこれまで培ってきた技術で形にしていくんです。
最初に働いた美容室で、技術はしっかりと身に着けられましたし、次に働いたところではお客さまと壁をつくらず接してもいいということを知りました。
タイプの異なる2つのお店で美容師をやったからこそ、今のlibertéのスタイルがあるんだと思います。
▲libertéのお客様スタイル
3人を合わせたチームがliberté
▲オープンから4年目に松原拓也さんがスタッフに加わりlibertéは3人に
杉浦さんのほかに2人の美容師さんがおられますが、みなさんはとても仲がよさそうですね。
仲はいいと思います(笑)
はじめの3年間は、店は僕ひとりでやっていたので、プライベートサロンのような感じでした。
スタッフの2人はそれぞれ、オープンしてから3年目と4年目に入ってきました。
今となっては、初めに入ってきた和田ちゃん(和田百合子さん)と、拓也(松原拓也さん)、そして僕の3人を合わせたチームがlibertéだと思っています。
3席しかない小さな店ですから、今でもプライベートサロンの雰囲気のときもありますが、少しにぎやかになりましたね。
カットをしながらお客さまも交え、みんなで話をしていることもあります。
3人とも「ぽわんとした感じ」なので、話しやすいのかなと思います。
▲libertéで定期的に開催している“こどもサロン”。普段からお子さまのカットは大歓迎
他にも美容室を運営するうえで大切にしていることは何ですか?
スタッフが働きやすい環境というのは重要だと思っています。
早すぎる出勤を禁止して、閉店後も遅くまで残らせないようにしています。
月2回の連休もありますし、2人の都合に合わせて、それぞれ休む曜日も変えています。
美容師は遅くまで働きがちですが、家でちゃんとリラックスする時間を確保することで、お客さまを楽しい雰囲気で迎えられると思いますね。
これからlibertéをどんなお店にしていきたいですか?
僕がひとりで決めるというより、スタッフの2人がもっと働きやすくなる環境というのを考えれば、おのずとやるべきことが決まってくると思っています。
例えば、和田ちゃんが産休に入ってもいいように新しいスタッフを増やすとか、拓也が将来、もっと活躍できるように店を拡張するということも考えられます。
どんな形になったとしても、僕らを身近に感じていただける接客と、技術を大事にする姿勢は変わりません。
これからも僕らは楽しく働きながら、お客さまに喜んでいただけるlibertéでありたいですね。
美容師の仕事を楽しみながら、お客さまと接する杉浦さん。
杉浦さんは物腰が柔らかく、積極的に話しかけるというより、こちらから話しやすい雰囲気がありました。
お話をうかがっている最中も、スタッフの和田さんや松原さんとの掛け合いで、楽しませていただきました。
私も初めての美容室は緊張しますが、杉浦さんならリラックスしながら、自分にぴったりなヘアスタイルにカットしてもらえると感じます。
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