- 美容師インタビュー | 2019.02.01
【京都 四条烏丸の美容室 Befine dyhas】スタッフ一丸となってあたたかくお客さまを迎えたい。
阪急烏丸/地下鉄四条駅を出て、四条烏丸の交差点を東に向かい、4つ目の柳馬場通(角にスタバがあります)を左に曲がり、錦通りをこえて少し歩くと右手側のビルの一階がBefine dyhasです。
日本ヘアカラー協会コンテスト、ゴールデングランプリ受賞のデザイナーズサロンで、店内はエコロジカルで清潔感のある白でまとめられています。
今年で10年目となるBefine dyhasは落ちついた京都の土地でも長く愛されています。
今回お話をうかがうのは店長の早谷大地さんです。
関西で最難関と言われるコンテスト、三都杯で優秀賞を2度受賞し、現在もコンスタントにコンテストに出場し続けています。
お客さまの応対はスタッフ同士が連携することを大切にしているという早谷さんのサロンワークと今後の目標をうかがいました。
美容室はあたたかい場所、スタッフが一丸となってお客さまを迎える。
――Befine dyhasさんの特徴を教えてください。
Befine dyhasではスタッフが一丸となってサロンワークを進めることを大切にしています。
このお店はスタッフの人数が少なくて規模も小さめですが、だからこそスタッフ間の連携は取りやすいんです。
お客さまがタクシーで帰られるときはタクシー呼んでおくとか、荷物が多かったら近くまで運ぶのを手伝うとか、担当じゃなくてもそういう情報は逐一みんなで共有して、できるだけスムーズな流れを作るように意識しています。
――こちらのお店に来られるお客さまはどのようなオーダーが多いですか?
ミセス層の方にたくさんご利用いただいていて、カラーのオーダーが多いですね。
白髪が気になりはじめる方も多いので、伸びてきたときできるだけストレスが少なくなるような提案を心がけています。
たとえば白髪を隠すという方法だけではなく、ハイライトを入れて目立たなくしたり、グレイカラーでも髪色全体を明るくしたりする方法もあります。
いままでは髪全体をグレーやベージュにしたり、デザインを入れたりするのはサロンのお客さまにはなかなか受け入れられませんでしたが、いまは流行にあわせてさまざまな方法が受け入れられつつあります。
――美容師になろうと思ったきっかけはなんですか?
高校生二年生のとき、ヘアスタイル雑誌『CHOKiCHOKi』を見たのがきっかけです。
読者モデルがスタイリストデビューする記事を見て、自分もスタイリストになろうと思いました。
両親に美容師になりたいと話したときは反対されたんですけどね。
雑誌を見るまで美容師の道はまったく考えていなくて、公務員になるつもりだったんです。
家族に公務員が多かったので、なんとなく自分も公務員になろうかなと思っていました。
でも高校生になって改めて進路を考えたとき、ほんとうにこれでいいのかなと思うようになりました。
両親には安定した職のほうがいいんじゃないかと言われましたが、たいへんかもしれなくても夢中になれる仕事がしたかったんです。
――Befineさんで働こうと思ったのはなにか理由があったんでしょうか?
高校生のとき、もともとBefineの本店に通っていた姉に紹介されて行ったのがきっかけです。
受付のスタッフさんがフレンドリーに話しかけてくれたり、シャンプーとカットで担当する人が違っても会話の内容がかぶらなかったり、スタッフみんなが連携してお客さまひとりひとりとのコミュニケーションを大切にしているんだなと思いました。
専門学校に行って勉強のためにいろんな美容室に行ったんですけど、就職するって考えたときいちばんに頭に浮かんだのはBefineで温かく迎えてもらったときのことでした。
だから自分もスタッフ同士のチームワークをすごく大切にしているんです。
▲Befine dyhasのスタッフのみなさん。
ひとりひとりの生活にあわせたカットとスタイルを提案する。
――カウンセリングするときにお客さまにいちばん聞いておきたいことはなんでしょうか?
スタイルの要望自体も大切ですが、その人が普段どのように髪を扱っているかを知りたいですね。
毎日自分で髪をセットする人はセットしやすいようにカットするし、あんまり自分でセットしない人には手を加えなくてもまとまるようにします。
美容室に来たときだけじゃなく、次の日も鏡を見たときこの髪型いいなって思ってもらえるようなスタイルづくりを意識しています。
大変だったコンテストから得たのは細やかな気配りを考える力。
――美容師歴12年目の早谷さんですが、現在もコンテストに出続けているんですよね。
コンスタントに出場するのにはどういう目的があるのでしょうか?
コンテストで培ってきたことが自分の糧になっている実感があるからですね。
クリエイション(モデルを使って前衛的なスタイルを作ること)の作品を完成まで持っていく過程で、技術はもちろん、お客さまの対応についても学ぶことが多かったんです。
JHCA(日本ヘアカラー協会)のヘアカラーコンテストのミセス部門だと、いっしょに出てもらうモデルさんが自分より年上の方にひとりで対応しないといけなくて苦労もしましたが、すごく勉強にもなりました。
打ちあわせのために何度もサロンに足を運んでもらい、当日はいっしょに東京まで行ってもらうので、モデルさんの負担ができるだけ少ないように先回りして行動しようととにかく必死で動いていました。
そのときに学んだ言葉遣いや気配りは、現在の接客のベースになっていると思います。
長く信頼される美容師になって、この店のスタイルを守りつづける。
――美容師になって大きな失敗や挫折はありましたか?
挫折ではないんですが、ぼくはスタイリストデビューが遅かったんです。
スタイリストになる試験を受けるためにまずクリアしないといけない課題が出されるんですがなかなか進めることができず、スタイリストデビューは6年目に入ってからでした。
なかなか前を向けずコンテストに出るのも億劫だったとき、オーナーの永山がいろいろ声をかけてくれたり、背中を押したりしてくれました。
いままでやってこれたのはそのときのことがあったからだし、自分もオーナーのような美容師になりたいです。
オーナーのお客さまには長く来てくださっている方も多く、アシスタント時代に出場したモデルさんがいまもご家族で来てくださっています。
長く通ってもらえてさらに身内にも紹介してもらえる美容師って、技術はもちろん人柄も認めてもらえている証だと思うし、自分もそうなりたいです。
――今後の目標を教えてください。
Befine dyhasとしてもう一店舗新しいお店を出して、またそこで店長させてもらうことが目標ですね。
ぼくはBefineでチームワークや気遣いの大切さを学んだので、それを後輩たちにもつなげていきたいし、新しい店舗と言う形で広げていければいちばんいいんじゃないかと思っています。
美容師としては独立するという選択もありますが、ぼくはいままでお世話になった人たちやお客さまに貢献したいので、このBefineで信頼してもらえる美容師になっていきたいですね。
▲各店舗のスタッフが集まった社員旅行の集合写真。
自分が温かく迎えてもらった経験から自身もそのスタイルを大切に守りつづけているという早谷さんだからこそ、マニュアルにはない温かい気配りができるのだと思います。
ここで紹介した内容以外にも、HairDreの紹介ページでは最近の活動風景やメニュー内容なども確認できます。
ぜひこちらもチェックしてくださいね。
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