- 話題 | 2019.07.19
第2回ヘアドレ美容師オーディション開催!プロの目にかなう実力派美容師は果たして・・・!?
ヘアドレは「美容師版ミシュランガイド」として、約1年半前にスタートしました。
昨今、ハサミよりもスマホを持ち、SNSでの情報発信に力を注いでいる美容師さんがクローズアップされがちです。
そんな中、「しっかりとハサミを握り、技術とデザインの向上のために努力している美容師さんたちを応援したい!」という気持ちから、ヘアドレというサイトが立ち上がりました。
確かな腕を持つ美容師さんを厳選するため、第2回「ヘアドレオーディション2019」を開催しました!
前回は約80名中3名が合格という厳しい戦いが繰り広げられましたが、今回はどうなるのでしょうか!?
というわけで、こんにちは。
今の時代、SNSでの情報発信も大切ですが、きちんと腕を磨いている美容師さんってかっこいい!と思うヘアドレ編集部の堀内です。
努力している人って尊敬しますよね。
それでは、日々努力を続けている美容師さんが集まる「ヘアドレオーディション」の様子をレポートしていきます!
1. 関西の美容業界をけん引し続けてきた「大物美容師」が審査!
まずは、3名の審査員を紹介します。
前回同様、京都にあるsnob吉田隆司さん、大阪のNicole.西村晃一さん、兵庫のELLY LONDON佐竹美紀さんです。
3名とも超有名で、美容業界で知らない人はいないほどの方々なんです!
snob吉田隆司さん
Nicole.西村晃一さん
ELLY LONDON佐竹美紀さん
審査のポイントは、審査員が「自分のお客様を紹介できる美容師かどうか」になります。
ヘアドレでは、完成した作品だけを見て審査する一般的なコンテストとは違い、カット中の所作や立ち居振る舞いをつぶさに見て、作品と合わせて総合的に美容師の腕を判断します。
さらに、一般的なオーディションでは上位者が合格となりますが、ヘアドレのオーディションは「基準を満たす人がいなければ、合格者ゼロ」ということもありえるんです・・・!
2.緊張感あふれる中、競技がスタート!
オーディション参加者は総勢51名。
会場には、ロングのウィッグがたくさん並んでいます。
緊張した雰囲気の中、オーディションがスタートしました!
2-1.課題・・・佐々木希が映画『アメリ』に抜擢されたら!?
はじめに、課題が発表されます。
今回の課題は、女優「佐々木希」が映画「アメリ」の主人公に抜擢。
そのヘアスタイルをデザインしてください
というもの。
さぁ、どんなヘアスタイルが似合うのか、まずは1分間のシンキングタイム!
2-2.一斉にカット開始!
「スタート」の合図で、一斉に動き出しました!
オーディションでは指定されたウィッグ相手ですが、実際のお客様に接するように丁寧にカットしています。
審査員は、カットの技術やデザイン、センスはもちろん、道具の扱い方や、髪の毛の触り方まで厳しくチェックしていきます。
できあがった作品だけでなく、競技中にこんなにも審査が行われるオーディションは珍しいとか!
あっという間に、競技時間の40分が経過。
ここで競技終了です!
2-3. 思い思いのヘアスタイルが完成!
ショートやウルフカットなど、いろんなヘアスタイルができあがりました。
果たして、審査員の目にはどう映るのでしょうか?
20分間の審査タイムがスタートしました。
360度、あらゆる角度から、毛先やスタイリングまでチェックして、ヘアスタイルの良しあしを判断します。
3.ドキドキの合格者発表!
審査は、審査員一人10点の合計30点満点で評価されます。
合格基準は、25点以上。
8割を取っても合格にはなりません。
そんな厳しい基準をクリアしたのは・・・51名中たったの1名でした!
HAIR SNOB店長/トップスタイリストの石川愛子さんです。
なんと30点満点でした!!
ちなみに平均点は17.78点と、かなり辛口なジャッジが下されたことがわかります・・・。
こちらは、合格した石川さんがデザインしたヘアスタイルです。
きちんと佐々木希さんと“アメリ”のキャラクターを押さえていて、キュートですね!
見事オーディションを突破した石川さんにインタビューしてきました。
Q:今回ヘアドレオーディションにエントリーされた理由をお聞かせください。
普段、あまりコンテストなどにチャレンジすることはないのですが、頑張っている後輩美容師がエントリーすると聞いて、私も刺激を受けて出ようと思いました。
Q:今回のカットで特に注意されたポイントは何ですか?
前髪です。
アメリのジャケット写真にあるような、チークラインの前下がりボブを作りながら、前髪に少し束感を持たせることで、モデルさんへの似合わせを意識しました。
Q:スタイリングで特に注意されたポイントは何ですか?
スタイリングでは、ただのボブでは面白くないとおもったので、作り過ぎないようにコテで巻いて、サイドの髪に無造作な遊びをつけました。
なるほど!
いろんなバランスを考えた上で、あのかわいいスタイルができあがったんですね!
4.プロ目線で解説!審査員の辛口コメント
合格者はたったの1名と、今回も厳しい結果となりましたが、オーディション終了後に、審査員の3名に課題の解説とコメントをお願いしました。
Q.オーディションでは、どのように審査しましたか?
もし、自分のお客様から「引っ越しするから、いい美容師さんを紹介してほしい」と言われたときに、自信を持って紹介できるかどうかですね。
カットの所作をはじめ、技術やデザイン、センス、オーラをすべて判断しました。
私も吉田さんと同じです。
ヘアドレで予約されるお客様は、高い満足を求めているので、厳しく審査しました。
僕も自分が経営しているサロンで大切にしている視点で、細かくチェックしました。
今回参加した美容師は30代が中心、現状に満足することなくワンランク・ツーランク上を目指してほしい世代だと思っています。
Q.今回、「佐々木希がアメリ役に抜擢されたら」という課題でしたが、できあがった作品を見てどう思いましたか?
作品の中には、ウルフカットやレイヤースタイルといったトレンドスタイルもいくつかありました。
佐々木希さんを意識しすぎて、「トレンドを取り入れておかないといけないかな?」という考えが頭をよぎったんだと思います。
課題やオーダーに集中して表現するという勇気や覚悟がなければ、女優さんやモデルさんの美しさを引き出すカットはできません。
誰が見ても「アメリっぽい!」と思わせるスタイルで、なおかつ佐々木希さんに似合うスタイルでなければいけません。
キレイ系ではなく、カワイイ系です。
アメリのようなボブは、本来マニッシュ(ボーイッシュ)なスタイルです。
なので、女の子がかわいく見えるような味付けをしなければいけません。
なるほど、深いですね・・・。
アメリらしいショートバングにしようと思うと、佐々木希さんは丸顔なので、前髪が目の上ぐらいの長さだと余計に顔が丸く見えてしまいます。
ですから、前髪を思いっきり短く切って、顔のバランスが取る必要があるんです。
前髪ひとつをとっても、そこまで考えないといけない、かなり難しい課題だったんですね・・・!
でも、カット中の姿勢など、立ち居振る舞いのレベルは、全体的に去年よりも上がってましたね。
オーディションを重ねて、「カットの様子が見られている」という意識が芽生えたようです。
中には、カット技術はとてもいいのに、スタイリングだけが残念!という人もいましたね。
佐竹さんが言うように、カットは合格だけど、スタイリングだけがダメという理由で不合格になった人も数名いました。
逆に、スタイリングはキレイでも、カット技術が高くなければ、もちろん不合格になります。
キレイにスタイリングできても、カットがうまくないとお客様が自宅で再現できません。
カットもスタイリングも高いレベルで実現できてこそ、本当に実力のある美容師として長く活躍できるのです。
何度も言いますが、カット中の立ち居振る舞いから、技術やデザイン、センス、仕上げのスタイリングまで、すべての審査をクリアして晴れて合格となります!
Q.合格した石川さんのスタイルについて、どのように感じましたか?
最初「長めかな?」と思いましたが、スタイリングのことをきちんと計算されていました。
カット中の過程もよかったです!
パッと見て「カワイイ!」て思える、説得力のあるスタイルでしたね。
いかがでしたか?
今回も非常に厳しい審査基準でしたが、インタビューを聞いていると美容の世界の奥深さを感じました。
今回、オーディションでプロの厳しい選考を突破した石川さんは、ヘアドレ認定美容師として掲載されるので、ぜひチェックしてみてくださいね。
それでは、ヘアドレ編集部の堀内でした。
またお会いしましょう!
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